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第四十四話 お父様がどうなってもいいのね?

last update Date de publication: 2026-09-30 18:00:30

 その頃――。

 ホテルの会場では、百合絵が完全に勝利を確信していた。

 直之から自分へ電話がかかってきた、その事実だけで十分だった。

 電話の内容など、ここにいる誰にも聞こえていない。なら、自分がどう説明しようと自由だ。

「瑠理子ちゃん」

 百合絵は、ゆっくりと瑠理子へ近づいた。「これで分かったでしょう?」

「……」

「直之さんは、あなたではなく私に電話をかけてきたの」

 周囲から、くすくすと笑い声が上がる。

「やっぱり百合絵さんだったのね」

「幼馴染だもの」

「直之さんも、本当に困ってたんじゃない?」

 瑠理子は俯いたまま、何も言わない。

 胸が苦しい。直之本人から聞い

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